2019年ナダルのスタッツまとめ

こんにちは。

テニスファンの皆様、2019年シーズンお疲れさまでした。

BIG4時代もようやく終わりが見えてきており、若手がその引導を渡そうと躍進しつつも、BIG4が最後の抵抗を見せているというシーズンであったような気がします(と言いながら、GSに関してはまだBIG4が強い状況ではありますが・・・)。

2019年シーズン全体の振り返りはまた後日ということにしておいて、今日は2019年のナダルのスタッツの観点から振り返ろうと思います。

 

というわけで、早速スタッツ一覧です。

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ナダルのキャリアスタッツ

 ・スタッツはATPの公式サイト準拠です。一部独自に追加した項目もあります(Aces/gameなど)。

・2002年と2003年は試合数が少ないので、キャリア平均やキャリアハイの対象からは除外しています。

赤字はキャリアハイ、黄色塗りつぶしはキャリア平均以上です。

・レーバーカップの勝敗は除外しています。

サーブ編

・Aces/game、1st Points Won、BP Faced/game、Service Games Won、Total Service Points Wonがキャリアハイです。特にAces/gameはダントツのキャリアハイです

・逆にDF/gameと1st Serveはキャリア平均よりも大分悪いです。特に1st Serveはキャリア最低値です。

このあたりの変化については、サーブ改造が大きく影響しているのだと思います(あとがき参照)。あくまで主観ですが、今年はフラット系のサーブが増えた(=サーブのスピン量が減った)印象です。これがそういう意図(フラット系にするという意図)での変化なのか、それともフォームを変えた結果としての2次的な変化なのかはわかりませんが、おそらく後者なのではないかと思います。

ただDFが増えたとは言え、サーブ全体で考えると悪いことではないようです。2015年や2016年というDF/gameの悪い年は、ピンチの場面や劣勢な状況での“弱気な/消極的な”DFであり、そこから崩れてサービスゲームを落としたり、または崩れ果てた結果としてのDF(=負けを決定づけるもの)という位置づけでした。

このような精神面由来のDFとは違って、ここ2年は“攻めにいっての”DFという印象です。(ズベレフのように)DFしたからと言って決して崩れることはないですし、そもそも重要な場面でのDFというものも記憶にありません。もちろん元々はDFの少ない選手なのでDF自体は気になってしまいますが、2015年や2016年のように“嫌な予感”には全然繋がらないのでそこまで気にはしていません。

総合的に評価すると、2010年や2017年と同程度の非常に良いスタッツです

リターン編

Total Points Wonがキャリアハイです。全ての項目でキャリア平均以上(と言っても、ほぼキャリア平均と同じ)です。

リターンに関しては、年別で極端な変動は少ないのであまり語ることはないですね・・・。

強いて言えば、試合数が少ない年は高めになりやすいということぐらいでしょうか(スタッツに占めるクレーの割合が高くなるので)。

まとめ

・サーブはキャリア全体で見てもトップ3に入る出来

・エースが増えたことでポイント獲得率が上昇しBPの場面が減った

・代償として1st inが下がりDFが増えた

・リターンは概ね例年通り(平均未満の項目はない)

あとがき

今年の序盤に「サーブを元に戻せ」といった内容のことを散々言っていましたが、シーズンが終わってスタッツを眺めてみると改良に成功したんだなあと思いました()。

2019年AO開幕前(サーブ改造に関して)

 モンテカルロの頃

ウィンブルドンの頃

ただ、2017→2018でサーブが劣化したように(2017が良すぎたというのもあるが)、また来年になったらリセットされるということも十分ありうるので、過度な期待はしないでおきます。

 

余談ですが、今回は3000字程度ですが、過去の記事よりも断然執筆時間が短いので非常に気持ちよく書き終えることができました(めでたしめでたし)。