【艦これ】2022年冬イベントE-4(甲)

参考にしたサイト

艦これ攻略ブログ −ぜかましねっと艦これ!−

艦これ速報 艦隊これくしょんまとめ

艦これ覚え書き帳

はじめに

E-4(本記事)は甲です。

E-4の感想としては、「全体的に道中が辛い」、「支援と基地の使い方が多様」、「3本目はボスが硬い」です。

E-4は戦力-輸送-戦力のトリプルゲージです。1本目の戦力は道中がかなりしんどく、削りの段階からフル支援推奨です。2本目の輸送は道中安定度と輸送量の両立が難しく、ゲージの長さも相まってかなり時間がかかります。3本目の戦力はボスがかなり硬く、特攻艦のカットインでも装甲を抜けないことがよくあります。また、3本目では出撃のために史実艦を3隻要求されますが、その選択肢が少ない(青葉、北上、大井、鬼怒、浦波、敷波、天霧の7隻)ため、E-3までで史実艦を使い切っていると最悪難易度を下げざるをえないかもしれません。

E-4ではSouth Dakota、八幡丸、葛城、Houston、玉波、U-511などがドロップします。新規艦の玉波はかなりドロップ率が高いようですし、甲乙どちらもA勝利で出ます。A勝利でもドロップ率は上から2番目という高確率なので、攻略中にポロっと出るかもしれません(私は攻略中に出ました)。

筆者戦力

E-4攻略後でこんな↓感じです。

aircalc.page.link

E-4で使用した艦

E-4で使用した艦は以下の通りです。艦種別に集計すると「戦艦1/空母2(うち装甲空母1)/雷巡1/軽巡3/駆逐4/潜水艦1(第十六戦隊札)」「航戦1/水母1/駆逐4(シマ船団護衛札)」となります。

サブ艦は大鳳、北上(軽巡/雷巡どちらも)、Sratogaです。E-1、E-2、E-3と合わせると、E-4までで使用した艦の合計は「戦艦6/航戦1/空母9(うち装甲空母4)/軽空母3/水母2/航巡2/重巡4/軽巡9/雷巡4/駆逐26/潜水艦1」で67です(E-1:10隻/E-2:10隻/E-3:29隻 ※ギミックのみで使用したサブ艦のせいで微妙に数が合ってないかもしれません)。

f:id:Dhi-Zu:20220313234435p:plain

E-4で使用した艦一覧(第十六戦隊札)

f:id:Dhi-Zu:20220313234532p:plain

E-4で使用した艦一覧(シマ船団護衛札)

マップ

f:id:Dhi-Zu:20220314002705j:plain

E-4マップ

編成とルート

攻略の流れとしては、戦力→輸送→ギミック→戦力→装甲破砕→ラストになります。

戦力1(道中4戦:A-B-C-C2-F)

f:id:Dhi-Zu:20220312024522p:plain

E-4 1本目用編成

潜水→夜戦(PT)→水上(ネ改)→夜戦→ボスというなかなかエグい道中です。幸いゲージが短め(最短5回でクリア)なのが救いです。支援や基地の使い方は人によって変わりますが、対地装備がそれなりであれば道中重視でいいと思います(対地装備が☆6以上かつ2人は戦車2積みできるかどうかがラインです)。↑の編成と同程度であれば、削りでは東海を潜水マスへ、もう1部隊をネ改のマスへ投げます。支援は削りの段階から出しましょう(道中ボスともに砲撃支援)。

f:id:Dhi-Zu:20220312030330p:plain

E-4 1本目用基地航空隊(削り)

ラストは東海はそのままで、もう1部隊をボスへ変更します。

f:id:Dhi-Zu:20220312030436p:plain

E-4 1本目用基地航空隊(ラスト)
輸送(道中5戦:H-J-E-D-A-O2)

f:id:Dhi-Zu:20220314011120p:plain

E-4 2本目用編成

2本目は1本目ほどではないものの、潜水→水上→PT→水上→潜水→ボスというこれまた嫌らしい道中です。対潜と輸送を両立しなければならないため、何を重視するかで支援や基地の使い方が変わってきます。ボスに基地を1部隊使うのはほぼ確定ですが、もう1部隊をPTや水上マスに投げるのか、潜水マスに投げるのかでも分かれますし、道中支援を砲撃にするのか対潜にするのかでも分かれます。私は(たぶん)主流の「道中対潜(+航空)支援、(PTの後の)水上マスに基地1部隊」にしていました。対潜支援についてざっくり書くと、

潜水マスだけに来て欲しい→駆逐2軽空母4で軽空母には回転翼機(カ号など)をガン積みする(艦戦、艦攻、艦爆は積まない)

水上マスにも来て欲しい(=航空支援としても使いたい)→駆逐2軽空母2正規空母2で軽空母には回転翼機ガン積み、正規空母には対潜値の高い艦攻・艦爆をガン積み

となります。対潜支援について詳しいことは下記をご覧ください(丸投げ)。

nanano88.livedoor.blog

ボスは最終海域ボスの中でも歴代最弱と言われた闇Scampです。輸送用の装備で枠を取られているため、基地と先制対潜だけで大破まで持って行くことはかなり難しく、必然的に(単縦陣の)開幕雷撃は食らうことになります。A勝利は安定してとれますが、S勝利については交戦形態と随伴に依存します。特に随伴にヌがいるパターンで反航戦を引くとSを逃しやすいです。

f:id:Dhi-Zu:20220314011146p:plain

E-4 2本目用基地航空隊

輸送が終わったらボスマスを出すためのギミックです。

①Nマス優勢

②RマスA勝利

③UマスA勝利

④防空優勢(1回)

ここではE-1の南西方面艦隊札のついた艦を使います。防空については1部隊だけで大丈夫なので、①~③と一緒に消化できます。

①Nマス優勢

f:id:Dhi-Zu:20220314010641p:plain

E-4 Nマス用編成

南西方面艦隊札:涼月、Richelieu、千歳、飛龍

基地はG(東海だけだと行動半径足りないので注意)とMに投げます。

f:id:Dhi-Zu:20220314010725p:plain

E-4 Nマス用基地航空隊
②RマスA勝利

f:id:Dhi-Zu:20220314010814p:plain

E-4 Rマス用編成

空母の艦載機を入れ替える以外はそのままです。基地はGとRに投げます。

f:id:Dhi-Zu:20220314010835p:plain

E-4 Rマス用基地航空隊
③UマスA勝利

f:id:Dhi-Zu:20220314010907p:plain

E-4 Uマス用編成

南西方面艦隊札:涼月、阿武隈、Richelieu、千歳、飛龍

駆逐1を軽巡と入れ替えます。基地はGとQに投げます。東海はGとUに分散させてもいいです。

f:id:Dhi-Zu:20220314010929p:plain

E-4 Uマス用基地航空隊
戦力削り(道中3戦:A-D-V-X)

f:id:Dhi-Zu:20220314011412p:plain

E-4 3本目用編成(削り)

冒頭で述べた史実艦(青葉、北上、大井、鬼怒、浦波、敷波、天霧の7隻)から3隻が必要になります。艦種や性能で選ぶと北上、敷波、天霧を選ぶことになると思います(北上と大井の差は素運)。道中は潜水→水上→水上の3戦ですが、一番難所と言われているのは3戦目(ボス前)のVマスです(私はここより2戦目の方が苦労しましたが・・・)。ここは性能差はあれどヲ・ヌ・ヌの3隻が固定です。空母1編成だとここの制空がキツいので、削りの段階では空母2隻体制にして基地を1部隊送り、さらにAtlantaの対空カットインで凌ぐようにしていました。ちなみに空母2隻編成(=戦艦抜き編成)にはもう一つ利点があって、Vマスで敵の砲撃を1巡で終わらせることができます。ただ、実際には警戒陣のおかげでそこまで敵の攻撃は当たりませんし、Atlantaの対空カットインのおかげで敵の空母が割と棒立ちになるので、Atlantaを使えさえすればそこまで苦戦はしないと思います。なお、「E-5のためにAtlantaを残しておく方がいいのでは?」という考えもありますが、クリアしている提督の見解を見る限りでは、E-5よりもE-4でAtlantaを使う方がいいとの声が多いです。

f:id:Dhi-Zu:20220314011440p:plain

E-4 3本目用基地航空隊(削り)

削り終わったら装甲破砕です。ボスは装甲破砕しても装甲を抜けないことが割とあるので、サボらずにきちんと破砕しましょう。

①WマスS勝利

②C1マス優勢

③O2マスA勝利

④UマスS勝利

⑤防空優勢2回→③④と一緒に消化

①WマスS勝利

f:id:Dhi-Zu:20220314020426p:plain

E-4 Wマス用編成

装甲破砕の中で一番難易度が高いと評判のWマスです。その理由は空母おばさんです。E-3-1でもその硬さで手こずった人も多いかと思いますが、ここでもその硬さを発揮してきます。ちなみにWに行くには軽巡が必要なのですが、私のように前段で鬼怒を使っている場合には、軽巡北上か大井を使うしかありません(もしくはどこかで鬼怒を拾ってくる)。私はたまたま5連酸素魚雷用のために遠征部隊に入れていた北上がまあまあなレベルだったのでよかったですが、人によってはレベル1を拾ってくるところから始まるかもしれません。基地はWに2部隊、Aに東海です。Wは道中マスなので道中支援はしっかり出しましょう。

f:id:Dhi-Zu:20220314020450p:plain

E-4 Wマス用基地航空隊
②C1マス優勢

f:id:Dhi-Zu:20220314020514p:plain

E-4 C1マス用編成

C1には潜水艦を入れると行けます。潜水艦を入れることで、1本目攻略時には辛かった夜戦マスの攻撃を無力化できます。ただし、代わりにDマスを経由するようになっており、そのDマスに先制対潜を仕掛けてくる駆逐がいるのでDに基地を2部隊投げて制圧します。なお、潜水艦は夜戦マスで大破してもC1マス(空襲)では攻撃を受けないので、夜戦マスで大破してもそのまま進軍できます。

f:id:Dhi-Zu:20220314020536p:plain

E-4 C1マス用基地航空隊
③O2マスA勝利(+防空)

f:id:Dhi-Zu:20220314020614p:plain

E-4 O2マス用編成

高速統一です。東海はGとN1に分散、もう1部隊はO2に投げます。

f:id:Dhi-Zu:20220314231959p:plain

E-4 O2マス用基地航空隊
④UマスS勝利(+防空)

f:id:Dhi-Zu:20220314020711p:plain

E-4 Uマス用編成

ボス出現ギミックの時とは違って今回はS勝利が必要です。東海はGとUに分散、もう1部隊をSに投げます。

f:id:Dhi-Zu:20220314020734p:plain

E-4 Uマス用基地航空隊
ラスト(道中4戦:A-D-V-X)

f:id:Dhi-Zu:20220314011507p:plain

E-4 3本目用編成(ラスト)

ラストは戦艦を入れないとボスで2巡しません。基地は全部ボスに投げることになるので、道中は基本的にお祈りです。祈り方は2つあって、1つは砲撃支援を出して潜水艦マスで祈るパターン、もう1つは対潜支援を出して水上マスで祈るパターンです(私は後者を選びました)。前者の場合には、あえて警戒陣を捨てて「単縦陣でやられる前にやる」という選択もありです。ボスは基地3部隊と支援と開幕雷撃で残り4隻ぐらいにまで減らし、(敵第二との)砲撃戦と閉幕雷撃でボス以外を全滅させるぐらいでやっとスタートラインです。夜戦に入るまでに割合ダメージで残り200ぐらいという状態まで削れていないと結構厳しいと思います。特攻艦のカットインでも100以下のダメージしか出ないということがよくあります(白目)。連撃ではまず装甲を抜けないですが、カットイン艦を並べすぎるとカットインが発動しなかった場合に全然削れない(下手するとmissで一切削れない)ので、↑の編成のように連撃:カットイン=3:3ぐらいでいいと思います(カットイン2はさすがに物足りない)。

f:id:Dhi-Zu:20220314011532p:plain

E-4 3本目用基地航空隊(ラスト)

クリア時スクショ

1本目

f:id:Dhi-Zu:20220314002853j:plain

E-4 1本目クリア時スクショ
2本目

f:id:Dhi-Zu:20220314002925j:plain

E-4 2本目クリア時スクショ
3本目

f:id:Dhi-Zu:20220314003047j:plain

E-4 3本目クリア時スクショ
動画

【艦これ】2022冬イベントE-4-1甲 - YouTube

【艦これ】2022冬イベントE-4-3甲 - YouTube

 

【艦これ】2022年冬イベントE-3(甲)

Iowa掘りした後に書くの忘れてました()。

参考にしたサイト

艦これ攻略ブログ −ぜかましねっと艦これ!−

艦これ速報 艦隊これくしょんまとめ

はじめに

E-3(本記事)は甲です。後半の情報がない時点での編成なのでご注意ください。

E-3の感想としては、「輸送はE-2よりも楽」、「3本目は特攻艦を投入できるなら簡単」です。

E-3は戦力-輸送-戦力のトリプルゲージです。1本目の戦力は道中が少し事故要素ですが、ボスは空母おばさんが硬いことを除けば難しくはありません。2本目の輸送は6隻編成のE-2と比べると、連合になる分楽だと思います。3本目の戦力は特攻艦をどれだけ投入できるかでかなり難易度が変わります。長門陸奥翔鶴瑞鶴あたりを投入できる場合、削りの段階では夜戦前にS勝利を取れることもあります。ただこの4人を投入できないとしても、時間をかければゲージを削ることはできますし、ゲージ破壊時は装甲破砕によってボスがかなり柔らかくなるので、十分にクリアは可能だと思います(当然、この4人を使えるに越したことはないですが)。ちなみに私はこのE-3のためにサブの長門陸奥を改二にして投入しています。また、翔鶴と瑞鶴もカタパルトを使いさえすればサブを用意できる状態ではあるので、後段で必要になったらカタパルトを使うと腹をくくっています。後段判明後追記→E-3-1/E-3-3の札(連合艦隊)はE-5-2と共通なので、ある程度主力を投入しても問題ありません。ただ、長門陸奥はE-5-3でも使いたいので、サブがいない場合にはどちらで使うかよく考えた上で判断しましょう。

E-3では武蔵、Colorado、Washington、Iowa、Hornet、De Ruyter、Perth、松、竹、宗谷がドロップします。特に目玉なのはIowaで、これまで再入手機会自体が極めて少なかった上に、所持数制限(1→2ですら1%未満)があったりドロップ率が低かったりで掘りの難易度が高かったですが、今回は3人目までならかなり確率は高いです(2→3でも2.7%程度)。周回コストにさえ目を瞑れば掘りもかなり安定するので、Iowa掘りとしては千載一遇のチャンスです。未所持の提督はもちろん、既に1人いる提督も支援艦隊用の高性能大口径主砲を揃えるためにも周回したいところです。ちなみに3→4は急激に確率が下がって1%を切るのでやめた方がいいです(それに気がつかず燃料とボーキを3万以上無駄にした・・・)。あと、道中でやたらと山風がドロップするので未所持の提督はチャンスです(驚くぐらいよく出る)。

筆者戦力

E-3攻略後でこんな↓感じです。

aircalc.page.link

E-3で使用した艦

E-2で使用した艦は以下の通りです。艦種別に集計すると「戦艦3/空母4(うち装甲空母3)/軽空母2/航巡1/重巡1/雷巡1/軽巡2/駆逐3(連合艦隊札)」「水母1/航巡1/重巡1/軽巡2/駆逐7(輸送部隊札)」となります。サブ艦は長門陸奥Intrepid、千代田、大鷹、三隈(2隻とも)、北上、G.Garibaldi、L.d.S.D.d.Abruzzi、South Dakota、Jervis、阿武隈、皐月、照月です。翔鶴瑞鶴大鳳はメインです(ただしサブで非改二の翔鶴と瑞鶴、未改造の大鳳はいます)。E-1、E-2と合わせると、E-3までで使用した艦の合計は「戦艦5/空母7(うち装甲空母3)/軽空母3/水母1/航巡2/重巡4/軽巡6/雷巡3/駆逐18」で49です(E-1:10隻/E-2:10隻)。

f:id:Dhi-Zu:20220303182054p:plain

E-3で使用した艦一覧(連合艦隊札)

f:id:Dhi-Zu:20220303182127p:plain

E-3で使用した艦一覧(輸送部隊札)

マップ

f:id:Dhi-Zu:20220303191106j:plain

E-3マップ

編成とルート

攻略の流れとしては、戦力→輸送→ギミック→戦力→装甲破砕→ラストになります。

戦力1(道中3戦:A-D-F-I-J-L)

f:id:Dhi-Zu:20220227215639p:plain

E-3 1本目用編成

道中にフラタとフラルがいるので多少事故ります。ただボスは空母おばさんが硬いだけなので、大して難しくはないと思います。ラストは長門陸奥の水偵を電探にしたり、第二艦隊にカットイン艦を並べたりした方がいいかもしれません。基地航空隊は2部隊ともボスに投げます。

f:id:Dhi-Zu:20220227215716p:plain

E-3 1本目用基地航空隊
輸送(道中3戦:A-B-C-M-P-S)

f:id:Dhi-Zu:20220301020723p:plain

E-3 2本目用編成

ボスはネ級改が1体のパターンと2体のパターンがあります。どちらにしても無理にS勝利は狙わず、大発マシマシのA勝利で削っていくことを基本としましょう。1体のパターンであればS勝利はまあまあ狙えますが、2体のパターンだとA勝利すら危ないかもしれません。どちらにしてもネ級改以外を全滅させればA勝利になるので、基地と支援で確実にA勝利を狙っていきましょう。基地と支援については、「ボスに基地を2部隊投げる」のであれば道中支援を、「ボスに1部隊、道中(M)に1部隊投げる」のであれば決戦支援を出すという選択になると思います。道中は必ず支援がくるわけではないので、ボスと道中(M)に基地を1部隊ずつ投げて決戦支援を出すのが安定だと思います。

f:id:Dhi-Zu:20220301020807p:plain

E-3 2本目用基地航空隊

輸送が終わったらギミックです。

①LマスA勝利

②Uマス優勢

③V1マス優勢/V2マスS勝利

④防空優勢(1回)

防空については一番強い編成を引くと1部隊だけでは優勢がとれないと思います。弱編成を引くまで待つか、1部隊を防空に回して対処しましょう。

①LマスA勝利

f:id:Dhi-Zu:20220303220334p:plain

E-3 Lマス用編成

各ギミックで基地航空隊は以下を使い回します。Lマスについては両方Lに投げます。

f:id:Dhi-Zu:20220303220400p:plain

E-3 Lマス/Uマス/V1マス/V2マス用基地航空隊
②Uマス優勢

f:id:Dhi-Zu:20220303220421p:plain

E-3 Uマス用編成

基本Lマスと同じですが、Lマスよりも軽空母に多めに艦戦を積みます。基地はなくても優勢とれるので、ここで1部隊防空に回すのがいいでしょう。

③V1マス優勢/V2マスS勝利

f:id:Dhi-Zu:20220303220449p:plain

E-3 V1マス/V2マス用編成

基地航空隊はそれぞれV1/V2に投げます。

戦力削り(道中4戦:A-B-C-R-V-V2-Z)

f:id:Dhi-Zu:20220303220534p:plain

E-3 3本目用編成(削り)

長門陸奥がいると夜戦に入らなくても普通にボスを倒せます。基地は1部隊をRに投げます(警戒陣のパターンを引くと事故るので)。ちなみに、敵の対空砲火が激しすぎて大鳳の1スロット目ですら平気で枯れます(白目)。対空砲火に耐性のない艦載機はもちろんのこと、弱耐性(九九江草)ですら20程度のスロットでは20%ぐらいの確率で全滅します。空母の棒立ちを防ぐためにも、耐性が中以上の艦載機を積みましょう(それでも枯れたりするけど・・・)

f:id:Dhi-Zu:20220303220601p:plain

E-3 3本目用基地航空隊(削り)

削り終わったら装甲破砕です。長門陸奥がいれば装甲破砕しなくてもいけるようですが、装甲破砕したら簡単にクリアできるようになることと、手間がそこまでかからないことを考えたら装甲破砕した方がいいです。

①Bマス優勢/Eマス優勢/防空優勢(2回)

②YマスS勝利

③SマスA勝利

防空については一番強い編成を引くと1部隊だけでは優勢がとれないと思います。弱編成を引くまで待つか、1部隊を防空に回して対処しましょう。

①Bマス優勢/Eマス優勢/防空優勢(2回)

f:id:Dhi-Zu:20220303221146p:plain

E-3 Bマス/Eマス用編成

BとEで優勢をとったら防空が発生するまでそのまま進軍しましょう。防空は前述の通り1部隊だけでは優勢をとれない場合があるので2部隊使いましょう。

②YマスS勝利

f:id:Dhi-Zu:20220303221318p:plain

E-3 Yマス用編成

第二の駆逐を適当な戦艦に変えたらYへ行けます。基地はY集中。

③SマスA勝利

f:id:Dhi-Zu:20220303221344p:plain

E-3 Sマス用編成

輸送の時の編成で装備を全て戦闘用に変えればOKです。基地はMとSに1部隊ずつです。

f:id:Dhi-Zu:20220303221404p:plain

E-3 Sマス用基地航空隊
ラスト(道中4戦:A-B-C-R-V-V2-Z)

f:id:Dhi-Zu:20220303221425p:plain

E-3 3本目用編成(ラスト)

道中は微妙に敵が強化されるので支援を出したいです。特にRが厄介で、削りの時と違って警戒陣で固定な上に、駆逐艦が赤いやつになって回避しまくるので砲撃戦では全然落とせません。支援なしだと正直ボスよりもしんどかったです。支援と開幕航空攻撃で下3隻が落ちることを祈りましょう。ラストはタッチを上3体に叩き込むためにボスの支援も推奨です。空母おばさんとダイソンが随伴にいるものの、ダイソンは装甲は低い見掛け倒しの個体なので、タッチが刺されば余裕で倒せます(なんなら普通の弾着ですら倒せる)。ボスも装甲破砕のおかげでダメージが入りやすくなっているので、硬いのは空母おばさんだけです。タッチで空母おばさんを落とせれば勝利は確実でしょう。タッチ次第では昼でのS勝利も余裕です。

f:id:Dhi-Zu:20220303221449p:plain

E-3 3本目用基地航空隊(ラスト)

クリア時スクショ

1本目

f:id:Dhi-Zu:20220303221549j:plain

E-3 1本目クリア時スクショ
2本目

f:id:Dhi-Zu:20220303221632j:plain

E-3 2本目クリア時スクショ
3本目

f:id:Dhi-Zu:20220303221702j:plain

E-3 3本目クリア時スクショ
動画

【艦これ】2022冬イベントE-3-1甲 - YouTube

【艦これ】2022冬イベントE-3-3甲 - YouTube

【艦これ】2022年冬イベントE-2(甲)

参考にしたサイト

艦これ攻略ブログ −ぜかましねっと艦これ!−

艦これ速報 艦隊これくしょんまとめ

はじめに

E-2(本記事)は甲です。後半の情報が少ないので、戦力に不安のある方はもう少し様子見した方がよいと思います。

E-2の感想としては、「輸送は比較的楽」、「2本目は基地航空隊頼みの運ゲー」です。

E-2は輸送-戦力のダブルゲージです。輸送は比較的楽だと思いますが、戦力の方は特攻艦を使わないと結構しんどいと思います(装甲破砕する場合はそうでもないかもしれません)。後段のことを考えると戦力は温存したいところですが、少なくともハイパーズのサブがいるならここでは迷わず使うべきだと思います

E-2では新艦娘のがでます。A勝利でも3%を超えるドロップ率なので、掘りの対象としてはかなり温情な気がします(S勝利だと8%超え)。ちなみにわたしは攻略途中にA勝利で出ました。

筆者戦力

E-2攻略後でこんな↓感じです(E-3の札は使用予定です)。

aircalc.page.link

E-2で使用した艦

E-2で使用した艦は以下の通りです。艦種別に集計すると「戦艦1/空母2/軽巡1/雷巡2/駆逐4」となります。サブ艦は翔鶴、瑞鶴、北上、大井、Верный、Warspiteです(鬼怒はメインです)。翔鶴と瑞鶴については正規空母であればバイト艦で構いません。E-1と合わせると、E-2までで使用した艦の合計は「戦艦2/空母3/軽空母1/重巡2/軽巡2/雷巡2/駆逐8」で20です(E-1もE-2もちょうど10隻ずつ)。

f:id:Dhi-Zu:20220227043452p:plain

E-2で使用した艦一覧

マップ

f:id:Dhi-Zu:20220227044231j:plain

E-2マップ

編成とルート

攻略の流れとしては、輸送→ギミック→戦力になります。

輸送(道中3戦:D-E-F-J-J2)

f:id:Dhi-Zu:20220227044544p:plain

E-2 1本目用編成

ある程度索敵が必要らしいので、鬼怒に紫雲と竹に電探を載せています。上記編成の索敵値は、33式分岐点係数4で計算すると62です。紫雲の☆が0だと索敵値が56まで落ちるので、索敵値不足で逸れるかもしれません。紫雲の☆が0の場合は☆1でいいので改修した方がいいと思います。

道中は全部警戒陣です。警戒陣を使うので、対潜艦は上から3番目までに配置しましょう。ボスは大体A勝利になると思います。基地航空隊がダイソンに300オーバーのダメージを与えてくれた場合にS勝利のチャンスが訪れます。上記編成だと、S勝利でTP102、A勝利でTP71です。全部A勝利だと仮定すると10回で終わることになりますが、道中ボス含めて難易度は高くないので辛くはないです。淡々と輸送しましょう。

f:id:Dhi-Zu:20220227045102j:plain

E-2 1本目用基地航空隊

輸送が終わったらギミックです。ギミックは札で大きく分けて2つです。

①IマスA勝利/Bマス優勢:E-2の札(第三十一戦隊)

②Nマス優勢/OマスS勝利/UマスA勝利/TマスA勝利:E-1の札(南西方面艦隊)

③防空優勢(1回):①、②と並行

防空は省略します。E-2で新たに札を付けることになる艦には注意しましょう(E-1の札が付いた艦と出撃するとE-1の札が付く)。

①IマスA勝利

f:id:Dhi-Zu:20220227050408p:plain

E-2 Iマス用編成

基地航空隊は輸送の時に使ったものを流用(EかIに投げる)。

①Bマス優勢

f:id:Dhi-Zu:20220227050720p:plain

E-2 Bマス用編成

適当なバイト艦でOKです。

②Nマス優勢/OマスS勝利/UマスA勝利

f:id:Dhi-Zu:20220227050942p:plain

E-2 Nマス/Oマス/Uマス用編成

基地航空隊は輸送の時に使ったものを流用(EかIに投げる)。

②TマスA勝利

f:id:Dhi-Zu:20220227051143p:plain

E-2 Tマス用編成

Tマスは行動半径が6なのでそのままでは流用できません。

f:id:Dhi-Zu:20220227051206j:plain

E-2 Tマス用基地航空隊

ギミックが終わったので2本目に進みます。

戦力削り(道中3戦:D-E-F-X)

f:id:Dhi-Zu:20220227051452p:plain

E-2 2本目用編成(削り)

1本目と同じく道中は全部警戒陣。支援はなしでいいです。戦艦入りの編成だと対ボスで夜戦開始までにボスの体力を削れるというメリットがありますが、道中の戦闘回数が増えるというデメリットや対ボスでの被弾回数が増えるというデメリットがあります。特にゲージ破壊時に言えることですが、駆逐古姫編成の場合のボスは基地航空隊の結果で8割以上決まるので、それ以外の不確定要素(道中での被弾/ボスでの被弾)を極力減らし、試行回数でなんとかするのが最善だと考えています。そうした理由から、私は戦艦抜きで道中最短ルートを通るこの編成を採用しました。

f:id:Dhi-Zu:20220227051531j:plain

E-2 2本目用基地航空隊
ラスト(道中3戦:D-E-F-X)

f:id:Dhi-Zu:20220227051646p:plain

E-2 2本目用編成(ラスト)

道中は微妙に敵が強化されるので余裕があれば出したい。ボス支援は推奨。基地航空隊が随伴の駆逐古姫を落とせるかどうかで8割決まります。

クリア時スクショ

1本目

f:id:Dhi-Zu:20220227052003j:plain

E-2 1本目クリア時スクショ
2本目

f:id:Dhi-Zu:20220227052039j:plain

E-2 2本目クリア時スクショ

動画:【艦これ】2022冬イベントE-2-2甲(装甲破砕無し) - YouTube

 

【艦これ】2022年冬イベントE-1(甲)

参考にしたサイト

艦これ攻略ブログ −ぜかましねっと艦これ!−

はじめに

E-1(本記事)は甲です。後半の情報が少ないので、戦力に不安のある方はもう少し様子見した方がよいと思います。

E-1の感想としては、「ゲージを出すまでが長い」、「対潜・対空・対水上艦のバランスが重要」です。

E-1はシングルゲージです(久々感)。先制対潜艦を用意できないと結構苦戦すると思うので、戦力にやや不安がある場合にはE-1だからといって出し惜しみしない方がいいかもしれません。

E-1では大和、雲龍(非ボスマス:Q1)、神鷹、涼月、桃、石垣、八丈、伊47、伊203、長鯨、迅鯨が出ます。雲龍は割と入手機会が少ないので、未所持の提督にはチャンスかもしれません(1隻制限があるかもしれないので未所持向け?)。

筆者戦力

E-1攻略後でこんな↓感じです。

aircalc.page.link

E-1で使用した艦

E-1で使用した艦は以下の通りです。艦種別に集計すると「戦艦1/空母1/軽空母1/重巡2/軽巡1/駆逐4」となります。大半がサブ艦です。逆にサブ艦でないのは青葉Sciroccoだけです。

f:id:Dhi-Zu:20220226023824p:plain

E-1で使用した艦一覧

マップ

f:id:Dhi-Zu:20220226024003j:plain

E-1マップ

編成とルート

ギミックは大きく分けて3段階です(長い・・・)

①Aマス到達/NマスA勝利/MマスS勝利/Lマス到達

②O3マス優勢/H2マスS勝利/O1マス到達/O4マスA勝利

③Q3マス到達/Uマス到達/Tマス到達

やることこそ多いですが、割と編成を流用できるので見た目ほどは面倒ではありません。ちなみに、基地航空隊はギミック中はずっと次の編成で固定です

f:id:Dhi-Zu:20220226025057j:plain

E-1 ギミック用基地航空隊
①Aマス到達/NマスA勝利

f:id:Dhi-Zu:20220226024921p:plain

E-1 Aマス/Nマス用編成

ボーキが枯れてもよければE/Jに基地航空隊を投げます。

①MマスS勝利/Lマス到達

f:id:Dhi-Zu:20220226025129p:plain

E-1 Mマス/Lマス用編成

基地航空隊はK/Iに投げます。

②O3マス優勢

f:id:Dhi-Zu:20220226025158p:plain

E-1 O3マス用編成

基地航空隊はKに投げます。

②O1マス到達/O4マスA勝利

f:id:Dhi-Zu:20220226025220p:plain

E-1 O1マス/O4マス用編成

基地航空隊はO2(O1の場合)/N(O4の場合)に投げます。

②H2マスS勝利

f:id:Dhi-Zu:20220226025246p:plain

E-1 H2マス用編成

基地航空隊はHに投げます。

③Q3マス到達/Uマス到達/Tマス到達

f:id:Dhi-Zu:20220226025309p:plain

E-1 Q3マス/Uマス/Tマス用編成

基地航空隊はNに投げます。UとTは非戦闘マスなのでRで大破してもそのまま進軍します。Q3についても編成条件でミスがなければQ1から直行できるので、Q1で大破してもそのまま進軍すればよいですが、万が一のことを考えるとQ1で大破したら撤退した方がいいでしょう。

ゲージ削り(道中5戦:B-F-J-N-O-O4-P-R-S-T-V3)

f:id:Dhi-Zu:20220226025547p:plain

E-1 削り用編成

道中の陣形は「警戒/単横→輪形→警戒→警戒→輪形→単縦」です。対潜装備を減らして対潜支援で補うというのもありです。駆逐艦軽巡を旗艦でローテすると艦隊がキラだらけになるのでオススメです。

f:id:Dhi-Zu:20220226025743j:plain

E-1 ボス用基地航空隊(削り/ラスト共通)
ラスト(道中5戦:B-F-J-N-O-O4-P-R-S-T-V3)

f:id:Dhi-Zu:20220226025909p:plain

E-1 ラスト用編成

削り用の編成だと反航戦を引いたり基地航空隊が振るわないと微妙に火力が足りないので、ラストだけは決戦支援を推奨します。

クリア時スクショ

f:id:Dhi-Zu:20220226030135j:plain

E-1 クリア時スクショ

動画:

デルポトロのキャリアを振り返る会

みなさんこんにちは。

正式な引退会見こそありませんが、事実上の引退宣言をしたデルポトロ。度重なる怪我に苦しみながらも、BIG4に立ち向かった選手として多くのテニスファンに愛されました。今となっては身長2mクラスの選手も普通になりつつありますが、10年以上前では2mクラスというとほぼビッグサーバーに限られていたような時代です。デルポトロはそんな高身長でありながらも、ストロークメインで戦う「動ける巨人」という貴重な選手でした(逆に身長の割にサーブは強くないですが・・・)。

そして何より、自身の代名詞であり、その威力をミサイルに例えられるフォアハンドが最大の武器です。たとえBIG4であっても、デルポトロにしっかり構えられてフォアを打たれたらお手上げです。デルポトロのフォアのすごいところは「単なる馬鹿打ちではない」という点です。単にフォアの最高速度だけで言えば匹敵する選手がいないわけではありませんが、デルポトロのフォアは速くて威力があるのに、それに反してUEの数が異常に少ないです。普通の選手にとってはウィナー級のフォアを平気で2回、3回と続けて打ってくるので、1回目は耐えられても2回目、3回目まで耐えられる選手はBIG4の中でもナダルジョコビッチぐらいです(あくまで耐えるだけ)。

今回はそんなデルポトロの記録・スタッツなどを眺めながら、デルポトロのキャリアを振り返っていこうと思います。なお、デルポトロのキャリアの始めの頃についてはリアルタイムで観ていないので、ウィキペディアに大分依存してます(話の骨組みの仕方として)。

デルポトロの主な実績

 ・世界ランク最高3位

 ・2009年全米優勝

 ・ロンドン五輪銅メダル

 ・リオ五輪銀メダル

 ・2016年デビスカップ優勝

デルポトロの実績の中で一番注目されるのは、やはり2009年の全米優勝でしょう。「1回のGSでフェデラーナダルの2枚抜きを史上初めて達成」し、「2005年全仏~2013年全米までのGS35大会中唯一の非BIG4の優勝」という偉業はもっと評価されるべきだと思います。また五輪のメダルについては、2回ともジョコビッチを倒してのメダル獲得となっています(ジョコビッチのメダル絶対阻止するマン)。詳細な実績については後ほど触れていきます。

Career W/L

デルポトロのキャリアW/Lと勝率は以下のようになります。Overallの勝率と±1.5%以内の差の勝率の項目を黄色で塗りつぶしています。

f:id:Dhi-Zu:20220216194639p:plain

Career Win/Loss

通算勝率は71.7%歴代22位です(2022/2/16時点。以下の勝率も全て2022/2/16時点の数字)。現役選手だけに限ればナダル(83.2%)、ジョコビッチ(83.2%)、フェデラー(82.0%)、マレー(76.2%)に次ぐ5位です。ちなみに6位以降はメドベージェフ(69.6%)、ズベレフ(69.0%)、ラオニッチ(68.0%)、錦織(67.1%)、チチパス(66.9%)、ツォンガ(66.7%)です。同時代を過ごしたフェレールは66.1%、ベルディヒは65.2%です。また、同じGSタイトルホルダーのチリッチは64.3%、ワウリンカは63.3%、ティエムは65.1%です。年齢や怪我のせいで他の選手と比べると不利な部分も多いですが、BIG4時代を過ごした選手の中では、実力的にはBIG4に最も対抗することのできた選手だと個人的には思います。

対トップ10勝率は53-78で40.5%ですが、対BIG4の20-53を除くと33-25で56.9%となり、BIG4以外の対トップ10には勝ち越しということになります(これはデルポトロと対戦した時のBIG4がトップ10であるという前提での話になりますが、ざっと確認した限りではこの前提で問題ないと思います)。

個人的に今回最も注目すべき部分だと考えているのは、サーフェス別の勝率の差が極めて小さい(最高と最低の差がたったの2.1%)という点です。私が調べた限りでは、通算勝率60%以上の選手の中で最もサーフェス別の勝率の差が小さい選手はデルポトロです。よくどのサーフェスでも安定して強いと言われるジョコビッチですが、ジョコビッチですらここまで差が小さくはありません。参考までにジョコビッチの数字を並べると、トータル83.2%、クレー80.4%、グラス85.0%、ハード84.3%なので、最高のグラスと最低のクレーの差は4.6%です。ジョコビッチの4.6%という数字はフェデラーナダルはもちろん、他の歴代選手と比べても最上位の数値となりますが、デルポトロの数値はそれを上回っています。もちろんジョコビッチの方がトータル勝率が10%以上高いなので、強さという点も考えれば、ジョコビッチが最もバランス型としてふさわしいとは思います。ただ、どのサーフェスでも同じぐらい勝てるという点については、デルポトロが歴代1位だと思います。

ちなみに、サーフェスに限らずインドア/アウトドアの勝率差は0.9%、対右利き/左利きの勝率差に至っては0.1%ということで、デルポトロはあらゆる面で極めて安定した選手であると言えます。この事実はもっと広く知られるべきだと思いますし、デルポトロのこの安定性はもっと評価されるべきだと思います。なお対左利き勝率は61-24で71.8%ですが、対ナダルの6-12を除くと55-12で82.1%となり、10%ほど勝率が上がります。

年別W/L

デルポトロのキャリアW/Lと勝率は以下のようになります。キャリア平均以上の勝率を黄色で塗りつぶしています。

f:id:Dhi-Zu:20220216194828p:plain

年別勝率

プロ転向は2003年、GS初出場は2006年です。

2008年はシュツットガルトで初優勝してから、キッツビュール、ロサンゼルス、ワシントンと4大会連続で優勝し一気にブレークします。シュツットガルトから全米QFでマレーに敗れるまで、デルポトロは23連勝しました。こうした活躍もあり、年末にはマスターズカップに初出場します(残念ながらRR敗退)。

2009年は全豪QFと全仏SFでフェデラーに敗れるも全米ではついにリベンジを果たしてGS初優勝。冒頭でも述べたように、この全米は「1回のGSでフェデラーナダルの2枚抜きを史上初めて達成」し、「2005年全仏~2013年全米までのGS35大会中唯一の非BIG4の優勝」という偉業です。アルゼンチン男子選手としては、ビラス以来32年ぶりの全米優勝です。前年に引き続き出場した最終戦(この年からツアーファイナルズ)ではRRと準決勝を突破して決勝に進出するも、ダビデンコに敗れ準優勝でした。2009年当時のデルポトロは、ジョコビッチ、マレー、ソダーリン、ダビデンコらとともに、4年以上続いていたフェデラーナダル2強時代を変えると期待されていた選手の一人だったようです。特にこの頃はジョコビッチやマレー以上に期待されていたらしいので、その後の「怪我さえなければ・・・」という思いが強いです。

2010年はついにその怪我に襲われます。全豪4Rで敗退以降、手首の怪我により長期離脱し、5月に右手首の手術を受けます。9月と10月に大会には出場したものの、どちらも初戦敗退に終わり、それ以降2010年の出場はありませんでした。

2011年は2月のデルレイビーチで復帰後初優勝。5月のエストリルでの優勝と合わせて優勝は2回でしたが、1年を通してコンスタントに試合に出続けた結果、最終的にランキングは11位にまで戻り、カムバック賞を獲得しました。

2012年はロンドン五輪SFで死闘の末にフェデラーに敗北(6-3, 6-7, 17-19)しましたが、3位決定戦でジョコビッチに勝ち銅メダルを獲得します。全米では4Rでロディック引退試合を戦いました。ビッグタイトルこそないものの、この年は年間勝利数(65勝)と年間勝率(79.3%)がキャリアハイを記録しました。

2013年はインディアンウェルズでマレー、ジョコビッチに勝って決勝に進出するも決勝でナダルに敗れ準優勝、ウィンブルドンSFでジョコビッチに敗れベスト4、上海でSFでナダルに勝つも決勝でジョコビッチに敗れ準優勝といったように、同一大会でのBIG4との連戦によってビッグタイトルに手が届かない1年でした。

2014年はドバイで怪我をし、3月に左手首の手術を受けて以降は試合に出場せずに終わります。年始には5位だったランキングも、年末には137位にまで下降。翌2015年にシドニーで復帰したものの、全豪を欠場して痛みを取り除く手術を受けます。マイアミで復帰するも初戦敗退となって以降は試合には出ず、6月に3回目の左手首の手術を受けています。2015年末にはとうとう世界ランク590位にまで下がりました。

2016年はデルレイビーチで復帰。手首の状態を見ながら無理をせずに試合に出ていきます。世界ランク141位で迎えたリオ五輪では初戦でいきなりジョコビッチとの対戦となり、ジョコビッチの金メダルの野望を阻止します(デルポトロ爆弾)。デルポトロのミサイルフォアがあまりにも炸裂していたので、さすがのジョコビッチもデルポトロのフォアに相当ビビっていたのが印象的です。この時ばかりはさすがにジョコビッチが気の毒に思えましたね・・・。さらにSFでは怪我が完治していない状態で強行出場していたナダルとフルセットの死闘を繰り広げた末、勝利して決勝へと進出。決勝ではマレーに敗れて金メダルとはならなかったものの、同一大会でBIG4を2枚抜きしての銀メダルという非常に価値のあるものとなりました。9月のデビスカップSFではリオ五輪のリベンジを果たしてマレーに勝利すると、11月のデビスカップ決勝ではクロアチアに勝利し、アルゼンチンのデビスカップ初優勝に大きく貢献しました。2016年は最終的に世界ランク38位にまで上昇し、2回目のカムバック賞を受賞しました。

2017年は全米QFでフェデラーに勝つも、SFでナダルに敗れリオ五輪のリベンジをされます。最終的には世界ランク11位にまで戻りました。

2018年は年初のオークランドで準優勝し、2014年8月以来となるトップ10に復帰します。アカプルコではティエム(当時6位)、ズベレフ(当時5位)、アンダーソン(当時8位)といったランキング上ではデルポトロよりも上位の選手に勝って優勝。インディアンウェルズでは決勝でフェデラーに勝利してみごとMS初優勝。2009年全米以来となるビッグタイトルです。続くマイアミでもSF、さらに全仏でもSFと結果を残したことで、全仏後にはキャリアハイとなる世界ランク4位にまで上昇。カナダの後にはさらにキャリアハイを更新して3位になります。全米では直近3連敗(17全米、18全仏、18ウィンブルドン)だったナダルが試合途中に棄権したことで9年ぶりに決勝に進出しますが、ジョコビッチに敗れて惜しくも二度目の優勝とはなりませんでした。世界ランクでキャリアハイを更新するなどここまではよかった2018年でしたが、上海で右膝蓋骨を骨折します。今となっては、この怪我がデルポトロの選手生命に致命的な一撃となってしまいました

2019年は年初は膝の治療に専念し、クレーシーズンから本格的に復帰します。しかしグラスシーズンに入ってからクイーンズで足を滑らせ、上海で骨折した右膝蓋骨を再び骨折してしまいます。以降は何度手術しても痛みが消えず、日常生活でも苦しむことになります。

そして2022年、ついにその時がやってきてしまいました。

(機械翻訳)フアン・マルティン・デル・ポトロは、TyC Sportsのアルゼンチンオープンに参加したことについて、「おそらく、復帰というよりは別れだ」と語った。

事実上の引退試合宣言です。2年8か月ぶりの試合となったアルゼンチンOPは1回戦で盟友のデルボニスと対戦し1-6、3-6で敗戦。最後のサービスゲームでは涙を拭う姿も見られました。フェレールもそうでしたが、バンダナを巻いている選手が引退試合後にバンダナをコートに置いていく姿は格好いいですね・・・。

(機械翻訳)今日は終止符です。今は自分の人生、日常生活のために膝の世話をしなければなりません。しかし、今夜の経験は忘れられないので、テニスの窓を開けたままにしておきます。今日が私の最後のゲーム、私は幸せを残しています。

キャリアタイトル

クレーで4個、アウトドアハードで11個、インドアハードで7個の計22個です。ビッグタイトルとしては2009年の全米と2018年のインディアンウェルズの2個です。デルポトロの実力からすればもっとビッグタイトルを取れるだけのものは持っていたとは思いますが、BIG4時代とモロ被りしてしまう年齢であったということと、自身の怪我の2つが大きく響いているなあと思います。また、グラスでもクレーやハードと変わらない勝率を誇ることを考えると、グラスでのタイトルが1個もないというのは意外でした(決勝すら1回もない)。

f:id:Dhi-Zu:20220216194803p:plain

獲得タイトル

キャリアスタッツ

グラスはサービススタッツがやや高めに、クレーはやや低めに出るということや、リターンスタッツはその逆になるということは、デルポトロに限らず極めて一般的なことです。ただ、それを考慮してもやはりデルポトロの「どのサーフェスでも安定して戦える」という強みは数字にも表れていると思います。

f:id:Dhi-Zu:20220216194916p:plain

Stats

ランキング推移

2010年4月に初めて4位に、1回目の怪我から戻ってきて2014年に再び4位に、さらに2回目の怪我から戻ってきて2018年には3位になっています。さすがに怪我から戻ってくる度に1位に戻ってくるナダルほどではないにしても、復帰するたびにトップ4まで戻ってくるというのはすごいことです(大抵の選手は1回怪我したら二度とキャリアハイレベルに戻ってこられませんし・・・)。

f:id:Dhi-Zu:20220216194953p:plain

ランキング推移(2007年以降)

f:id:Dhi-Zu:20220216195029p:plain

ランキング推移(10位以内)(2007年以降)

対BIG4

最後に対BIG4での数字を見ていきます。まずは大会のグレード別でのW/Lです。

f:id:Dhi-Zu:20220216194049p:plain

対BIG4(グレード別)

五輪とデビスカップでBIG4に勝ち越しています。五輪についてはロンドンで1-1(ジョコビッチ/フェデラー)、リオで2-1(ジョコビッチナダル/マレー)となっており、特に対ジョコビッチについては五輪で負けなしです(ついでにメダルも阻止)。デビスカップについては2011年にジョコビッチに、2016年にマレーに勝っていますが、2011年にナダルに敗れています。こう見ると、国を背負った時のデルポトロは強いという印象です。実際、五輪は10-2(83.3%)、デビスカップは15-4(78.9%)と通算勝率よりも高いです。あと、マスターズカップとツアーファイナルズでフェデラーに勝ち越しています(勝ちは2009年と2012年、負けは2013年)。

続いてサーフェス別のW/Lです。

f:id:Dhi-Zu:20220216194123p:plain

対BIG4(サーフェス別)

意外なことに、グラスとクレーでは2-19(9.5%)で大幅負け越しです。ハードだと18-34(34.6%)で、大体3回に1回は勝っていることになります。先ほども触れたように、デルポトロはサーフェス別の勝率はほとんど差がないぐらい安定していますが、対BIG4については露骨にサーフェスごとの相性が出ています。個別に見ると、グラスはジョコビッチと1-1の五分、ハードはナダルに勝ち越しです。・・・まあハードナダルについては2016年のリオ五輪(怪我が完治していない状態での強行出場)と2018年の全米(試合途中リタイア)の怪我でもらった2勝のおかげ感はありますが。

続いて年別のW/Lです。

f:id:Dhi-Zu:20220216194148p:plain

対BIG4(年別)

2009年はナダルに勝ち越し、2016年はトータルで勝ち越しです。2016年はリオ五輪だけで2-1です。

最後に、対BIG4について他の選手との比較です。

f:id:Dhi-Zu:20220217004757p:plain

対BIG4(他選手との比較)

*レーバーカップ除く

デルポトロと(大体)同世代以上は白、若い世代はグレーで色分けしています。同世代以上では対BIG4の勝率でトップです。特に若い頃のBIG4との対戦でも複数回勝っているという点がすごいです。BIG4が30歳を超えてからの対戦がほとんどである若手と比べると数字だけでの比較では不利ですが、時代背景も考えたら数字以上の価値があります。あと、こう見るとツォンガも結構すごいですね。ツォンガの場合はデルポトロも成し遂げていないBIG4の3枚抜きを達成しているので、瞬間最大風速で言えばデルポトロ以上かもしれません。

 

というわけで、デルポトロのキャリアについて色々な観点から振り返ってみました。最後の話とも被りますが、今の若手はデルポトロが若かった頃(GSやMSのSF以上でほぼ確実に全盛期レベルのBIG4との2連戦になる)と比べたら随分と恵まれています。30代中盤の衰え切ったBIG4、しかもここ数年はナダルジョコビッチのほぼ2人しかいないような状況で、どちらか一方に勝てばビッグタイトルを取れるようなことすらあります。そんな時代にGS決勝以外でちょっと2人に勝ったぐらいで調子に乗っている若手らに対して、デルポトロには長年BIG4に立ち向かい続けた選手の代表として、お灸をすえる意味でミサイルフォアをお見舞いして若手らの鼻をへし折ってやってほしいと思っていましたが、それは叶わぬ願いとなってしまいました。我々にできることは、デルポトロという選手の生涯を後世に伝えていくことぐらいしかないので、しっかりと伝えていきたいところです。

最後になりますが、デルポトロ、お疲れさまでした。

GSでの「〇年ぶりの優勝」について

こんにちは。

今年最初のGSである全豪が終わりました。大会開始前には色々ありましたが、最終的にはナダルのGS21回目の優勝&生涯GS2周目達成で無事に幕を閉じました(心の底からおめでとうを言いたい)。

ナダルはこれまで生涯GS2周目のチャンスが4回(2012年、2014年、2017年、2019年)ありましたが、いずれも未遂で終わっていました。特に一番のチャンスだったのは2014年で、相手は相性のいいワウリンカだったこともあって“普通にやれれば”勝てていたと思います。ただあの時は決勝で負傷してしまったので、その普通にやるということができなかったわけですが・・・。そういったこともあって、ナダルファンにとって全豪は良い印象よりも悪い・嫌な印象の方が強い大会です。

今回はそもそも決勝まで上がれるとは思っていなかったので、決勝まで上がってこれただけで本来は満足すべきではありました。ただ、そうは言っても目の前に生涯GS2周目のチャンスが転がっていると欲が出るものです。「ここまで来たからには・・・」という思いが湧きつつも、「でも(負のイメージが大きい)全豪だしな・・・」といった2つの気持ちの板挟みになりながらの決勝でした。結局は5度目の挑戦が実を結んだわけですが、正直私は2セット目のSFSを落とした時点でストレート負けを確信してスコアを追うのを止めました(ファン失格)(だってストレート負けという事実は辛いんだもん・・・)

そんなわけで、対メドベージェフでは2019年ツアーファイナルズ(3セット目1-5から逆転したやつ)以来の大逆転勝利でGS21回目の優勝&生涯GS2周目を達成したわけですが、他にもナダル史上2番目(ナダルが勝った試合に限れば最長時間)となる5時間20分という試合時間であるということや、同一GSで13年ぶりでの優勝であるということ、2007年以来15年ぶりの2セットダウンからの逆転勝利であることなど、記録の観点から見ても偉大な(珍しい?)優勝となりました。

今回の「2009年以来13年ぶり2回目の全豪優勝」という意味不明パワーワードが本投稿のきっかけです。・・・が、執筆途中に同じ内容で先を越されました()。

smasoku.blog.jpせっかく調べたのにこのままお蔵入りするのも勿体ないので、ここではもう少し詳しくこの記録について見てみようと思います。なお、もうわかり切っていることなので先にここに書いておきますが、ナダルの13年という間隔は歴代最長記録です

前提

・オープン化以降の優勝のみで集計

・同一GS2回以上優勝者のみを集計(当たり前)

・同一GSかつ同一人物では長い方の期間のみ集計

例:同一人物が同一GSで2005→2007と2009→2012の2つの期間を有する場合は長い方の2009→2012のみを集計

・連覇(=間隔は1年)は多いので集計外

全豪

f:id:Dhi-Zu:20220131233946p:plain

全豪

前述の通りナダルの13年が圧倒的な1位です(GSトータルで見ても)。また、今回ナダルが更新するまではフェデラーの7年が1位でした。アガシは全米でも5年という記録を持っています。ジョコビッチは3年を2回記録しています(ウィンブルドンでも3年を2回記録しています)。ちなみに、他のGSと比べると全豪は2年連続での優勝が比較的多く、3年連続以上の絶対王者と言える選手はジョコビッチしかいません(フェデラーでも3年以上の連続はありません)。

全仏

f:id:Dhi-Zu:20220131234932p:plain

全仏

ジョコビッチの5年が最長です。クレーでフィジカル勝負になりやすく衰えの影響をもろに受けるためか、比較的短期間(2年)しか優勝できないという選手が多いです。そのため優勝が連続2年で止まるとそのまま優勝できずに終わってしまいがちで、「〇年ぶりの優勝」ということが他のGSよりもかなり起こりづらいようです。そういう意味ではナダルの連続優勝の隙間に2回優勝しているジョコビッチの5年という記録は、他のGSよりも難易度は高いと思います。普通ジョコビッチの実力であれば5年も間隔が空くようなことはなく、むしろ連続優勝になるはずなんですが、同時代に全仏で13回も優勝する魔神がいるからこんなことが起こるんですよね・・・。ちなみに、もしフェデラーが今年以降の全仏で優勝することがあれば、全豪でのナダルの13年という記録を更新する可能性があります(2009→2022で13年)。まあフェデラーが全仏でもう1回優勝するのはさすがに無理だとは思いますが・・・(ナダルジョコビッチがいる限り)。

ウィンブルドン

f:id:Dhi-Zu:20220201000801p:plain

ウィンブルドン

コナーズの8年はナダルが記録を大幅更新する前のGS全体での最長記録です。この8年の間にボルグの5年連続優勝が含まれています。コナーズに次ぐ長さはフェデラーの5年です。ウィンブルドンは他のGSよりも3回以上の優勝者が多い上に、他のGSよりも絶対王者的な存在が各年代に万遍なくいます。そういう意味でもコナーズの8年は更新するのは難しいです。ただ、ここでも唯一それを更新できる可能性があるのがナダルで、仮に今年優勝すると2010→2022の12年となるため、全豪に続いてこちらでも記録を大幅更新できますジョコビッチさえいなければ全豪に続いてこちらも更新の可能性は十分にあるので、全豪同様ワクチン未接種を理由にジョコビッチ不在にならないかな・・・。

全米

f:id:Dhi-Zu:20220201000820p:plain

全米

サンプラスの6年が最長です。次点のアガシやその次点のコナーズ、さらにその次点のマッケンローといったように、かつてのテニス強豪国であるアメリカ勢が目立ちます。特にサンプラスの6年はストーリー性も強いので、当時リアルタイムで観ていた人にとっては忘れられないものだろうと思います(決勝の相手が長年のライバルであったアガシという点が個人的には非常に好きです)。ウィンブルドンほどではないにしても、全米も比較的優勝する選手が各時代ごとにある程度固まっていたという歴史がありますが、フェデラーの5年連続優勝を最後に、10年以上もの間2年連続での優勝というものがありませんジョコビッチですら3~4年に1回ぐらいでしか優勝していない)。また、そのフェデラーの連続優勝が途切れた2009年以降だけで優勝経験者が8人もいます(デルポトロ、ナダルジョコビッチ、マレー、チリッチ、ワウリンカ、ティエム、メドベージェフ)。歴史的に見てもこれはかなり珍しいことで、これだけ毎年優勝者が変わるようなことはナダル台頭前の全仏ぐらいでしか見られません。そのような背景もあって、可能性だけで言えばサンプラスの6年(場合によってはナダルの全豪の13年すら)を更新できる候補者が多くいます。具体的には、(仮に今年優勝するとすると)フェデラー2008→2022(14年)、デルポトロ2009→2022(13年)、マレー2012→2022(10年)、チリッチ2014→2022(8年)です。ワウリンカですら2016→2022(6年)でサンプラスの記録に並びます。ただ、フェデラーとワウリンカは年齢的に無理でしょうし、デルポトロとマレーは怪我による衰えが大きいので厳しいです(そもそもデルポトロは戻ってこられるのか?)。チリッチもあの2014年のスーパーチリッチが再び降臨しない限り無理(≒起こりえない)なので、実際に更新されることはないと思います。

一覧

最後に一覧表です。表自体はウィキペディアのものをコピペしているので、選手名の表記が私とは異なることをご理解ください(例:マレー→マリー)。

f:id:Dhi-Zu:20220201014146p:plain

オープン化以降のGS優勝者一覧

あとがき

というわけで、前回の投稿から間を空けずに執筆することができました。このペースを維持していければよいですが、生憎しばらくは大きな大会もないですし、おそらくナダルもしばらくは全豪の疲れをとりつつトレーニングする期間に充てると思うので、早くても春のインディアンウェルズぐらいまでは書くネタがないんじゃないかと思います。私もその時間を利用して他の趣味に時間を充てるようにして、ナダルが躍動するであろう春のクレーシーズンに向けて準備をしていくつもりです。そんなわけで、しばらくはまたテニスから離れることになりますが、また春頃にお会いしましょう。

BIG3の10-10以上のタイブレークとデスマッチ

こんにちは。

テニスについて書くのも随分と久しぶりだなと思って調べてみたら、前回テニスについて書いたのが昨年の5月でした。はい、久しぶりですね()。

昨年はちょうどその前回の記事書いた後の全仏で大きなショック受け、テニスモチベが0を通り越してマイナスになってそのままシーズンを終えたような感じでした。とは言え、ウィンブルドンと全米は結果だけは気になって追っていましたし、五輪は錦織の試合を割と観ていました。ツアーファイナルズも最後の決勝だけは観たりしたので、完全に何も見ていなかったというわけではないんですけどね・・・。

テニスについて書くのがあまりにも久しぶりすぎてもはや書き方を忘れてしまったようなところがあるので、リハビリも兼ねて今回は軽めの内容を書こうと思います(ここまで前書き)。

さて、ジョコビッチの入国問題で大会が始まる前から(むしろ始まる前の方が?)注目を集めた今年の全豪ですが、執筆している1/27時点ではトップハーフはメドベージェフとチチパス、ボトムハーフはナダルとベレッティーニがそれぞれSF進出を決めています。そんなベスト4に残っているナダルが4Rでマナリノと繰り広げた長いタイブレークが今回の記事のきっかけです。

f:id:Dhi-Zu:20220127220930p:plain

全豪4Rナダル-マナリノの1セット目タイブレーク

このタイブレークは16-14でナダルが取ったわけですが、タイブレークだけで20分以上を要しています。ナダルの試合を観てきてここまで長引いたタイブレークというものが記憶になかったので、歴代で見るとどれぐらいなのか気になるなと思って調べてみました。詳細はこの後見てもらいますが、結論から言うと今回のマナリノとのタイブレークナダル史上最長のタイブレークでした

今回の集計期間は2021年末までです。表の色分けですが、大会名の色はサーフェスです(=グラス/オレンジ=クレー/=ハード/白=カーペット)。スコア欄の塗りがタイブレークで10-10以上になったセットを示しています。

f:id:Dhi-Zu:20220127214455p:plain

10-10以上のタイブレ(ナダル

前述の全豪を除いたナダルの10-10以上のタイブレークは6回です(タイブレークの勝敗は3-3)。直近が2015年のインディアンウェルズなので、今回の全豪のタイブレークは実に約7年ぶりの長い(そしてナダル史上最長の)タイブレークです。フェデラージョコビッチとは違い、唯一グラスで10-10以上のタイブレークがありません。

f:id:Dhi-Zu:20220127214547p:plain

10-10以上のタイブレ(フェデラー

続いて比較のためのフェデラーです。フェデラーの10-10以上のタイブレークはなんと15回です(タイブレークの勝敗は12-3←!)。キャリア前半はハードとカーペットしかありませんが、逆に後半はほぼグラスとクレーのみです。フェデラー史上最長のタイブレークは2004年マスターズカップSF対サフィン戦の20-18です

f:id:Dhi-Zu:20220127214626p:plain

10-10以上のタイブレ(ジョコビッチ

続いてジョコビッチです。ジョコビッチの10-10以上のタイブレークは9回です(タイブレークの勝敗は5-4)。10-10以上のタイブレークはほぼハードです。ジョコビッチ史上最長のタイブレークは2011年全米4R対ドルゴポルフ戦の16-14です

現在はGSだと全仏以外は最終セットで何かしらの形でタイブレークがありますが、それがなかった時代は全米以外のGSで2ゲーム差がつくまで試合が続くデスマッチ方式が繰り広げられていました。今後はもう全仏でしか見ることのできないデスマッチですが、ここではこれについても調べてみました。以下では、大会名の色はここまでと同じでサーフェスです(=グラス/オレンジ=クレー/=ハード/白=カーペット)。スコア欄は文字になっているセットがデスマッチになったセットを示しています。

f:id:Dhi-Zu:20220127214721p:plain

デスマッチ(ナダル

ナダルのデスマッチは4回です(勝敗は2-2)。4回中3回がウィンブルドンです。ナダルのリターン力を持ってしても、さすがにサーブが好調の選手が相手となるとグラスではそうそうブレークはできませんからね。ウィンブルドンでの1回目はウィンブルドン初優勝の2008年、2回目は久々にグラスで2週目まで残った2017年、3回目は8年ぶりの優勝まであと一歩だった2018年と、どれもナダルファンにとっては(良くも悪くも)印象に残っている試合たちです。唯一クレーの2013年全仏も、生涯GSを狙うジョコビッチとの事実上の決勝戦となったあの死闘なので、デスマッチ4回とも印象強いです。

f:id:Dhi-Zu:20220127214747p:plain

デスマッチ(フェデラー

フェデラーのデスマッチは9回です(勝敗は4-5)。他とは中身が違うのでここに含めるべきか悩みましたが、フェデラーファンにとってはトラウマの2019年(12-12からのタイブレーク)もここに含めることにしました。

f:id:Dhi-Zu:20220127225011p:plain

2019年ウィンブルドン決勝

ウィンブルドンでのフェデラーのデスマッチというと、実際の結果以上に負けの印象が強く、特にフェデラーファンにとっては思い出したくないことが多いかと思います。2008年は前述のナダル初優勝、2009年はウィンブルドンでのデスマッチで唯一の勝利となる対ロディック、2018年はまさかのアンダーソンへの敗北、そして2019年は前述の対ジョコビッチとなっています。異彩を放つのが2012年のロンドン五輪SF対デルポトロです。軽く調べた範囲では正しいことはわからなかったのですが、ロンドン五輪では非決勝での3セット目はデスマッチだったようです(次のリオ五輪では3セット目は通常のタイブレークでした)。そのため、3セットにもかかわらず試合時間は4時間26分とまさに死闘でした(19-17というセットを強引に3セットに分割するとちょうど7-5/5-7/7-5になるので、通常の5セットマッチ相当になります)。

f:id:Dhi-Zu:20220127214814p:plain

デスマッチ(ジョコビッチ

ジョコビッチのデスマッチは4回です(勝敗は3-1)。1回目の2013年全豪は、今となってはワウリンカが翌年飛躍する前触れだと捉えることのできる1戦です。残り3回はいずれも前述している試合で、2013年全仏対ナダル、2018年ウィンブルドンナダル、2019年ウィンブルドンフェデラーです(前述しているので省略)。

 

というわけで、久しぶりのテニス記事でした。

今回は内容的に多くはないので一気に書き切ると決めて書き始めましたが、この分量でも意外と2500字はありましたし、なんだかんだで書き始めると追加で時間はかかりました。次に書くのはいつになるか不明ですが、また書き方を忘れてしまわないようにしたいところです。・・・まあネタがないと書く機会もないので、定期的にネタを見つけられるようにやっていきたいと思います(神頼み)。