艦これイベント回顧録(2015年)

こんにちは(深夜)。せっかくのGWですがやることがありません()。ここまで何も予定のないGWは人生で初めてです。

 

今回は2015年のイベントを振り返ります。

2015年のイベントは次の4つです。

 

冬:迎撃!トラック泊地強襲

春:発令!第十一号作戦

夏:反撃!第二次SN作戦

秋:突入!海上輸送作戦

 

この4つのイベントと言えば、トリプルダイソン(冬)ローマ掘り(春)防空棲姫(夏)鹿島実装(秋)というように、今振り返っても濃密なものだったと思います。システム的にも、難易度選択制(冬)能動分岐(春)艦載機熟練度・ギミック(夏)輸送ゲージ・輸送連合・PT(秋)といった、今ではおなじみのものが実装された1年です。

前回(2014年)、「空母は烈風キャリアであることも珍しくない」と書きましたが、熟練度システムによって空母の立ち位置が大きく変化しました。鶏と卵の関係ではありますが、「熟練度によって制空値を大きく稼げるようになり、攻撃機を積む余裕が生まれました」し、「1スロ目の熟練度補正を生かすために、最低でも1スロ目だけは攻撃機を積む」ようになりました。あくまで制空面から艦隊をサポートするという立ち位置だった空母が、艦隊切っての高火力艦に化けたのです。

2013年や2014年と比べると(超)ライト層はアクティブプレイヤーではなくなったものの、アニメが放送されたこともあって、まだまだ艦これの勢いは止まりませんでした(コミケで独立ジャンルとして扱われたソシャゲは艦これぐらいしかなかったというほど)。

私個人としても、モチベーションが一番高かったのはこの2015年でした。当時は時間に融通の利きすぎる大学生だったので、イベント期間はイベントに全力を注げましたし、一緒に苦しみながらイベントを攻略する友人もいました。また、自身の戦力に対してイベントの難易度もちょうど良かったので、ほどよく苦しみながら、ほどよい達成感を得ることができていました。・・・書いていて(今の自分の状況を見てみると)なんだか悲しくなってくる程度には充実している1年でした。

 

冬:迎撃!トラック泊地強襲(2015/02/06 ~ 02/23)

新規艦娘:U-511、香取、天城(ここまで報酬)、朝霜(掘り)

報酬装備:烈風601・艦娘からのチョコ(E-1)、試製51cm連装砲・流星601(E-2)、WG42 (Wurfgerät 42)(E-3)

システム面では難易度選択制が初めて導入されました。2014年までは提督レベルによって強制的に難易度が変化していましたが、選択制になったことで自身に適した難易度でプレイできるようになりました。・・・が、最高難易度の甲のみの報酬(甲勲章)が逆に足枷となり、「甲でクリアしなければ・・・」という強迫観念のようなものを抱き、自らを束縛する提督が大量に生まれてしまうことにもなりました。現在では完全にその呪縛から解き放たれている私ですが、この2015冬から(甲勲章が途切れる)2017夏まで、長きに渡る甲勲章の呪いが始まったのでありました・・・。

イベント全体としての難易度は普通でしたが、E-5ラストのトリプルダイソンの衝撃は非常に強かったです。2014夏でダブルダイソンという前例が生まれていたので、冗談半分で「そのうちトリプルダイソンとかあるんじゃね?wwwwwwwww」と言っていたら本当にそうなってしまいました。/(^o^)\ナンテコッタイ

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トリプルダイソン

2014夏と違って自軍が連合艦隊ではあったものの、まだこの時は熟練度もギミックも特攻もタッチもなかったので、ダイソン(とその上位互換)が3体並ぶと非常に厳しかったです。ただ、今ほど道中の嫌がらせは難しくなかったので、ボスとガンガン殴り合う戦いという意味では楽しかったです。また、ボス戦のBGMがアニメのOP(海色)であり、特にE-5では戦闘開始とBGMの開始部分が絶妙に噛み合い、アツい演出になっていたというのも良かったです。

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「いーまーわたしのすべてーが・・・」

最近ではネタにされることもすっかりなくなりましたが、このイベントが終わってからしばらく(2年ぐらい?)は「トラックは滅んだ」というネタがよく使われていました。イベントの舞台がトラック泊地なので、イベントを完走できなかったらトラック(泊地)が滅びるということになります。初めての難易度甲に拘ったせいでクリアできなかった提督達をネタにして(クリアできなかった提督達の自虐の意味もある)、トラックの話が出るたびに「トラックは滅んだ(から実在なんてしないぞ)」と返すお約束のようなものが生まれたのでした・・・。

同じようなネタで言うと、「癒しマス」なるものも生まれました。

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癒しマス

フラタとフラル×3のどこが癒しなんだよ!」と思うかもしれませんが、マジでこの時は癒しだったんです・・・。道中の他のマスと比べても、一番このマスでの被害が少なかったですし、見た目ほどの脅威は全くありませんでした。この見た目と実際の被害とのギャップが大きかったので、それをネタにして「癒しマス」と呼ばれました。

最後に、運営の静かな怒りツイートが話題になったのもこのイベントでした。

 

「大破バグがあるのは1名のユーザーのみ」

→「不正ツールの使用者以外で、そのような症状の発生は確認できません」

→「1名のユーザー=不正ツール使用者

 

ということです。文面上は平静を装っているように見えますが、『 』であえて強調しているあたり、「運営相当怒ってるだろうなあ」と感じとった提督は少なくはないです。

結局この公式ツイートの後、声高に大破バグを叫んでいた不正ツール使用者はTwitterのアカウントを消して逃亡した(はず?)のでした。

 

春:発令!第十一号作戦(2015/04/28~2015/05/18)

新規艦娘:葛城、Littorio、秋津洲(ここまで報酬)、高波、Roma(掘り)

報酬装備:試製51cm連装砲(E-1)、彗星601(E-2)、二式大艇(E-5,E-6)、FuMO25 レーダー(E-6)

新しい戦闘システムは特にありません。1つ前の冬のインパクトが強かったので、春に関してはあまり記憶に残っていません()。強いて言えば、E-4の楽しい春の戦祭とE-6のRoma掘りぐらいでしょうか。

楽しい春の戦祭はボスのセリフが由来です。春と言えば某パンの春祭があるのでそれに引っ掛けたコラが出回ったりしました。

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楽しい春の戦祭

Roma掘りは道中でも複数マスでのドロップがあったので、比較的良心的でした。今ではすっかり存在感がなくなりましたが、Romaの持参する副砲が優秀だからと解体掘りをする猛者もいました。私は道中(Kマス)で13回目にして出たのでかなり運が良かったと思います。ちなみに、ラストのボス編成は冬のトリプルダイソンを経験した後では「なんだ、この程度か(感覚麻痺)」と思う程度には楽に感じられましたと言いながら意外と割れなくて苦戦してたけど・・・

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もうこの程度の敵ならなんとも思わない

 

夏:反撃!第二次SN作戦(2015/08/10~2015/09/07)

新規艦娘:江風、速吸、Libeccio、照月(ここまで報酬)、瑞穂、海風、風雲(掘り)

報酬装備:九七式艦攻(村田隊)・15m二重測距儀+21号電探改二(E-3)、試製甲板カタパルト(E-6)

新要素は艦載機熟練度ギミック、イベントに付随した任務、です。夏なので大規模イベントが来ることは想定済みでしたが、さらにその上を行く難易度とボリュームによって多くの提督が苦しめられました。特に先行勢がE-7で苦しむ姿を目の当たりにし、ボスの防空ちゃんこと防空棲姫を倒すビジョンがまるで思い描けなかった後発勢。「どうすんだよこれ(震え声)」と攻略する前から絶望し、完全にお通夜状態になっていました。

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みんなのトラウマ防空ちゃん

対空390、装甲333という意味不明のステータス。対空については、wikiによれば「ここまで対空が高くなると固定撃墜数だけで40を上回るほか、割合撃墜に至っては1スロットあたりの搭載数の90%から100%を撃墜できてしまう。分かりやすく言うなら、加賀さんの46スロットを満タンから根こそぎ消し飛ばしかねない」とある通り、道中での消耗も考慮すれば、防空ちゃんが敵艦隊の防空担当に選ばれた瞬間にこちらの艦載機はもれなく枯れるという理不尽仕様(「ああ、また村田殿がお亡くなりになった!」)。装甲も「理論的には抜けないことはないけれども、かなりいい乱数を引けないと抜けない」という絶妙な値であるために、ギミック判明以前はその(かなり低確率の)いい乱数を引くしか攻略手段がないと考えられていました(絶望)。

ここまで装甲が高いとさすがに何かあるだろうと考えるのが普通です。かつて2013秋で三式弾に特攻があったように、「今回も何か特攻があるのではないか」と考える提督は多かったのですが、下記のようにあれこれ片っ端から試したにもかかわらず、結局そういったものを見つけることはできませんでした(まだこの時点ではギミックに関する言及はありません)。と言うか、この時点ではそもそもギミックという概念すらまだありませんでした

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防空棲姫に試してみてダメだったもの1

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防空棲姫に試してみてダメだったもの2

今となっては冗談のように聞こえますが、当時は藁にも縋る思いで「おにぎり特攻があるのでは?」と真面目に検証されるぐらいには、皆必死でした。

https://twitter.com/akankore1/status/631257422200332288

https://twitter.com/akankore1/status/631257422200332288

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今検索しても出ます

そんな状況を打開したのが某サイトの管理人。さすがにお通夜状態のままではマズいと思った?運営からのヒントを元にギミックを探し出しました(ちなみにこのヒントが出るよりも前に、ギミック無しで純粋にゴリ押してクリアした提督は7人いたそうで、その功績を讃えてリアルビックセブンなんて呼ばれました)。

彼のおかげで攻略の糸口が見つかり続々とクリア者が出ていったため、英雄として祭り上げられました。運営が言及しているように、ギミックは毎日リセットされる仕様(通称:0時迷子)であるために、その存在が認知されなかったというわけです。

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E-7ラスト編成

ギミックが判明したとはいえ、ラストは随伴にダブルダイソンが控えてますし、編成によって変化はあるものの羅針盤もランダムなため、いざ攻略しようと思ったら初手で南に行ってしまい頭を抱えることも。羅針盤に勝ったとしても、道中もそれなりに事故りやすく容易にはいきません。そして前述の0時迷子のため、XYを叩くところからボス撃破までを1日で終わらせるにはそれなりに時間がかかります。当時の私のように大学生であれば、夏休みなので基本的に毎日時間は確保できますが、社会人提督となると平日では厳しいので土日にやるしかありません。社会人提督にとっては、この24時間制限が一番厳しかったでしょう。

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トドメはプリンツがやってくれました

後の2017夏イベントが来るまでは、この2015夏は長らく歴代最高難易度と言われていました。そのためクリアできなかった提督も多く、イベントが終わってからも「XY叩かなきゃ・・・」と、2015夏の亡霊に苛まれ続ける提督が後を絶ちませんでした。のちのイベントによって記憶が上書きされ、最近は語られることもすっかり減りましたが、今でもこの時の傷を引きずっている提督はそれなりにいるようです。

E-7の印象があまりにも強いですが、E-3やE-4も大分難しかったです。攻略するだけでもしんどかったですが、さらに掘りも大変なイベントでした。ドロップ限定の新艦は瑞穂(E-3)、海風(E-4)、風雲(E-6、E-7)でしたが、当時は(確か)S勝利でしか新艦がドロップしなかったので、甲で掘ろうとすると軽く地獄を見る羽目になりました(白目)。トロフィー的な位置づけに近い駆逐艦よりも、替えが効かない水母の方が優先すべきだと考え、私はE-3の瑞穂から掘り始めましたが、そこで力尽きました。普通にE-7までオール甲でクリアするだけでも大分疲弊したので、地獄の瑞穂掘りを終えたら完全に気力が尽きました。「駆逐艦ならまあそのうち手に入るでしょ」と言って自分を納得させましたが、実際に海風と風雲が手に入ったのは大分先のことでした()

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地獄の瑞穂掘り

 

秋:突入!海上輸送作戦(2015/11/18~2015/12/08)

新規艦娘:鹿島、萩風(ここまで報酬)、Graf Zeppelin、嵐(掘り)

報酬装備:熟練見張員(E-1)

新システムは輸送ゲージ連合艦隊(輸送)PTです。

夏の記憶が強すぎて秋はあまり記憶にない(恒例)のですが、新規艦娘のインパクトだけは抜群です。そうです、あの鹿島が実装されたからです(あのってなんだ)。運営のチラ見せアイコンを見て「これはきっとドSな艦娘なんだろうなあ(歓喜」と多くの提督が予想したのですが、いざ手に入れてみたら「全然ドSじゃないじゃないか!!!めっちゃ健気でいい子じゃん!!!」と、ギャップにやられた提督が大量発生。予想とは全く違う方向だったとはいえ人気が爆発し、前年のプリンツをさらに上回る(それどころか艦これ史上最高の勢いですらあった)鹿島フィーバーを巻き起こす。冬コミサークルカット鹿島鹿島アンド鹿島でした。有象無象の薄いブックが大量生産された結果、有明の女王などという不名誉な称号を手に入れたのでした・・・。

鹿島の陰に隠れがちですが、クールを装ったデレデーレ艦のグラーフも同期です。ただグラーフは掘りであったため、掘りで苦しんだ提督もそれなりにいました。グラーフはE-4で掘れたのですが、ボスが潜水艦の潜水棲姫だったため、T字不利を引くとS勝利がかなり厳しかったです。一応、連合艦隊での出撃なので夜戦でも潜水艦相手にダメージは通るのですが、潜水棲姫は回避も高かったのでそもそも当たらないなんてことも()。また、後のイベントでこの「連合艦隊だと夜戦でも潜水艦相手にダメージが通る」ということを勘違いしてしまい、通常艦隊で潜水棲姫相手に夜戦を挑んでしまう提督も現れたりしました(当然まったく攻撃が通らない)。私は21回出撃してボス到達17回、そのうちS勝利15回目でグラーフが出たので、今思うと運が良かったなあと思います。

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E-4ドロップ率(某所のスクショ)

S勝利でしか出ない点は厳しかったですが、確率に関しては1隻縛りの影響もあるはずなので、上の表よりは高かったと思われます(それでも低い気はする)。

最後に、イベント最終海域としては歴代で見てもかなり簡単な部類に入るE-5について。E-5は輸送→戦力のWゲージでした。戦力→戦力のWゲージは2017秋が初出ですが、輸送込みでのWゲージはこの2015秋が最初でした。また、憎きPTが台頭したのもE-5です(初出はE-2)。このPTが猛威を振るったのは、甲ではなくでした。ボス戦において、甲ではPTの代わりに赤い駆逐後期型が入るため、最高でもPTは2体しか出現しませんでした(最終形態ではそもそも出ない)。しかし丙では最低でも3体、最終形態では4体も出現しました。その上、実はPTの性質(小口径砲や機銃を装備していると攻撃が当たりやすい)に不具合があったため、小口径砲や機銃を装備しているのに全く攻撃が当たらないという事態に。鬼のように回避しまくるPTが4体もいるので、丙提督の多くは散々な目に遭いました(「甲よりも丙の方が難しい」とさえ言われたり・・・)。この時の記憶が強く残っているため、今でもPTにトラウマを抱えている提督は多いです。

 

と言うわけで、2015年のイベントの振り返りが終わりました。

冒頭でも書いた通り、個人的には最も充実していた1年だったので、今でも強く記憶に残っています。ここから次第に友人らが引退していくとともに、甲勲章の呪いに苦しめられていくため、半分義務感でイベントを攻略するようになってしまいます。ついでにイベント自体もインフレしていくため、イベントを楽しむよりもイベントでイライラすることの方が増えていきます。

 

次回は2016年の振り返りです。2016年は基地航空隊が実装されたことによって、運ゲー要素が増えてさらにストレスが溜まっていくようになるわけですが、それはまた次回に振り返ろうと思います。